プロポーザル部門 佳作
冨谷亮介 大沼美朝子(東京都市大学大学院)
左から大沼美朝子氏,冨谷亮介氏.
イス取りゲーム
この提案に,大掛かりな設備や空間は必要ない.人びとの行動によって分煙空間が生まれる仕組みを考えた.敷地内に自由に動かすことのできるイスを点在させる.このイスにはひとつだけルールが存在する.たばこを吸う人は黒,吸わない人は赤のイスを使うことである.お互いの存在が明確になるので,たばこを吸う人は吸わない人に配慮して距離を取って座ったり,逆にたばこを吸わない人同士が集まることで,場の意思が表示されたりするかもしれない.使い終わり置き去られたイスの配置には,人びとの分煙への気遣いが表れ,後から来る人へその気遣いを伝える.周囲の環境,時間によって刻々と変化する分煙空間である.