佳作

「ほそながく、まとまった家」

  • 谷脇義隆
    (豊橋技術科学大学大学院)
佳作 「ほそながく、まとまった家」作品写真 ※作品クリックで拡大されます

集合住宅の基本は集まって住むことである.
人が集まるということは、本来、交流が行われるということである.

集合住宅の現状は、廊下によってつながっている.廊下は、場所と場所をつなぐものであり、住民は移動に廊下を活用している.しかし、そこでは住民同士の交流も少なく、外部とのつながりも少ないものがほとんどである.
そして集合住宅の住戸は、廊下のバリアによって周辺環境からさらに遠くにあるように思う.

この提案では、共有の土台の上に、個の生活形態やアクティビティが存在する.
家族やとくに親しい仲間以外と交流は、共有の土台で行われる.

この住宅は、地面という共有の土台の上にひとがあつまって住むまちに開かれる.一人ひとりに均等に土地が与えられ、この集合住宅はプランでなく、与えられたルールによって設計される.

まず、2メートル角の敷地が1人につき一戸与えられる.形態は自由でよい、2メートル以内なら小さくてもよい.
そして、家族や親しい友人と住む場合は低層部分をつなぐ.夫婦であれば高層部分をつないでもよい.さらに、2メートル角の敷地は隣棟間隔1メートル以上あいている.

このようなルールの下、住宅を設計していく.有機的に、各戸がつながり、共通の土台である地面がひろくなり、近隣住民が公園に向かう抜け道になり、さらには人と人が交流する場となる.

生活形態やアクティビティが家の表情となり、集合住宅をかたち創るものとなる.

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