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第3回住空間デザインコンペ
最優秀賞実施住戸
パークタワー秋葉原
設計/洗川尚大
洗川尚大(あらいかわ・なおひろ) 1976年 岡山県生まれ 2001年 神戸大学工学部建設学科卒業後、 フリーランスとして活動 |
第3回 住空間デザインコンペ概要
「住空間デザインコンペ」は、時代のニーズにあった「デベロッパーと建築家・デザイナーとの新しい関係」を、また「新しい都心居住の可能性」を探るひとつの機会として2002年から実施されている。第3回は、大規模な再開発により変貌を遂げつつある東京都千代田区秋葉原の分譲マンション「パークタワー秋葉原」のコンパクトな住戸ユニットを対象に開催された。提案にあたっては、「新しい街で展開される新しい都心居住のライフスタイル」が求められた。応募登録1,435件、 応募作品699点の中から、 青木淳、妹島和世、光井純、磯辺真幸の4氏による審査の結果、洗川尚大氏が最優秀賞を受賞した。その後、洗川氏設計による住戸はふたりのお客様が購入され、2006年7月に実物が竣工した。
このユニットは西側と北側にそれぞれ特徴のある開口部を持っていて、それがこのユニットの空間性に大きく関わっている。ユニットを対角の壁で2つの部屋に分割することで、個々の部屋がそれぞれ西側と北側の開口部を持つようにした。部屋Aは西側に掃出し窓を、部屋Bは北側に腰窓を持っている。斜めの壁によって開口部に向かう伸びやかさや多様な方向性が生まれ、コンパクトなユニットの中に面積以上の拡がりが感じられる。等価でありながらも、適度な差異を持つ2つの部屋。そんな2つの部屋を設えることが、ここでの生活にふさわしいのではないかと思った。(応募図書より抜粋)