■ 最優秀賞
※ 色味は実物と異なっています
石川 博将(東京理科大学大学院)
大平 佳規(フリーランス)
与えられた住戸ユニットは、角部屋であるために南と西の隣接する方向に対して開いており、さらにその先にはバルコニーが付属している。そのため視覚的な広がりや、空や夜景といった眺望が魅了的な空間である。
そこで、住空間が連続的に外部空間に繋がり、外部空間を取り込むことができれば、視覚的にも心理的にも思わぬ広さを獲得することだろう。
リビング・ダイニングとキッチンのスペースは南側と西側の両開口部に面しており、フローリングの床面はウッドデッキのバルコニーへとフラットに繋がっている。ガラス窓を開放することにより住空間は連続的に外部空間へと繋がり、また、外部空間は住空間に取り込まれる。共有のスペースは内部のテラスであり、バルコニーは外部のテラスである。そして、それらはさながら空に浮かぶテラス空間である。
家族の共有スペースであるリビング・ダイニングとキッチンのスペースは、ワンルームの形式をとっているため、どこにいても空や光や風が意識できるようになっている。外部を積極的に取り入れたこの住空間は、新しい場の質を提供し、家族という小さな共同体の様々なアクティビティーに対応することができる。
(応募図書より) |
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