新建築 2011年5月号 宇土市立網津小学校
Content
本江正茂/宮本佳明/阿部仁史/山内隆司/岡本慶一/六鹿正治/牧紀男/伊東豊雄 山本理顕 内藤廣 隈研吾 妹島和世/震災以後,私たちは何を考えるか Emerging Project 2011展 座談会レポート/緊急災害用快適仮設空間 QS72 GK設計/避難所にプライバシーを! 東日本大震災プロジェクト phase1 坂 茂/災害支援・震災復興の動き 続報
主な収録作品:
宇土市立網津小学校=坂本一成 construction site: 宇土市立宇土小学校=小嶋一浩+赤松佳珠子/CAt 実践学園 自由学習館=古谷誠章 JR博多シティ=博多駅開発設計共同企業体(三菱地所設計・ジェイアール九州コンサルタンツ) 川崎駅東口駅前広場=川崎市まちづくり局/日建設計シビル+安田アトリエ 熊本駅東口駅前広場 暫定形=西沢立衛 熊本駅西口駅前広場=佐藤光彦 熊本南警察署熊本駅交番=クライン ダイサム アーキテクツ 白川橋左岸緑地トイレ=デザインヌーブ 熊本駅周辺地域都市空間デザイン=田中智之+星野裕司+原田和典 九州歴史資料館=久米設計・三島設計・吉田建築設計事務所 K=中原祐二 大分市坂ノ市市民センター=塩塚隆生 Maruya gardens=みかんぐみ
記事:
九州の建築から元気を!!=末廣香織

2011年5月号『新建築』information 期間限定公開中
作品

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
宇土市立網津小学校 設計 アトリエ・アンド・アイ 坂本一成研究室
施工 小竹組所在地 熊本県宇土市
熊本県宇土市立の公立小学校の改築.くまもとアートポリスプロジェクトのプロポーザルコンペで選ばれ,建てられた.空間の単位ごとにボールトの屋根が架けられ,そのボールトをずらして配置することで生まれる抜けにより採光や換気を行う.現場打ち鉄筋コンクリート造2階建て.
AMITSU MUNICIPAL ELEMENTARY SCHOOL ATELIER AND I, KAZUNARI SAKAMOTO ARCHITECTURAL LABORATORY
Kumamoto, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
construction site: 宇土市立宇土小学校 設計 小嶋一浩+赤松佳珠子/CAt
施工 小竹組所在地 熊本県宇土市
「くまもとアートポリス」事業のひとつとして,プロポーザルが行われた小学校の改築計画.耐震壁である鉄筋コンクリートのL壁が,ひとつの大きな空間に少しずつ雁行しながら配置されることで,教室などの小さな空間をつくる.130×65mのフロアをエキスパンションジョイントを設けず,一体の構造としている.
UTO ELEMENTARY SCHOOL KAZUHIRO KOJIMA+KAZUKO AKAMATSU / CAt
Kumamoto, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
実践学園中学・高等学校 自由学習館 設計 古谷誠章+NASCA
施工 大成建設所在地 東京都中野区
都内に建つ実践中学・高等学校の別館.飛び地に建てられた自学習のための施設.自学習のための多様な場所とホールからなる.大臣認定により,防火シャッターなしで高さ12.5m,4層吹き抜けのワンルームが可能になった.北側斜線と日影規制を除けながら決められた屋根の稜線がインテリアにも表れる.天井のルーバーを通り,屋根裏を抜けてトップライトから排煙する.
JISSEN GAKUEN JUNIOR&SENIOR HIGH SCHOOL FREEDOM LEARNING MANOR HOUSE NOBUAKI FURUYA+NASCA
Tokyo, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
JR博多シティ 設計 博多駅開発設計共同企業体(三菱地所設計・ジェイアール九州コンサルタンツ)
施工 博多駅ビル(仮称)新築工事共同企業体所在地 福岡県福岡市博多区
1963年に建設された旧駅ビルの建て替え.線路上部にも増築・高層化し,従前の約6倍である約20万m
2
まで拡張.駅内コンコースへの視認性を高めるため,コンコース上部壁面をガラスカーテンウォールとしている.
JR HAKATA CITY JOINT VENTURE FOR ARCHITECTURAL DESIGN WORK FOR HAKATA STATION DEVELOPMENT
Hukuoka, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
川崎駅東口駅前広場 設計・監理 川崎市まちづくり局/日建設計シビルデザイン・アーキテクト 安田アトリエ
施工 鹿島・五洋・鉄建・重田共同企業体 所在地 神奈川県川崎市川崎区
JR川崎駅東口の駅前広場.駅から大きなL字の屋根が架けられ,そこから,地下に繋がる動線の上に吊天井が架かる.左手前は,地下通路に光を落とす中央サンライト.ガラスの高さの異なる屋根が重なり,木漏れ日のような光を落とす.地下商店街及びバスターミナルへの通行のため,大階段を常時使用しながらの工事となった.そのため,鉄骨フレームとガラス・天井材を広場側架台で組み上げた上で,夜間にそれを,駅側方向へスライドする構法を採用した.
THE JR KAWASAKI STATION / EASTERN GATE PLAZA NIKKEN SEKKEI CIVIL+YASUDA ATELIER
Kanagawa, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
熊本駅東口駅前広場 暫定形 設計 西沢立衛建築設計事務所
施工 鉄建建設所在地 熊本県熊本市
くまもとアートポリスのプロジェクトとして進行する熊本駅東口駅前広場再開発計画の第一段階.熊本駅東口から市電の停留所まで,諸動線から導き出されたカーブ曲率を持つ平面形の屋根が延びる.屋根の厚みは400mm.
KUMAMOTO STATION EAST EXIT SQUARE OFFICE OF RYUE NISHIZAWA
Kumamoto, Japan
2010

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
熊本駅西口駅前広場 設計 佐藤光彦建築設計事務所
施工 豊工務店 所在地 熊本県熊本市
九州新幹線の開業に合わせ,整備が進むJR熊本駅西口の駅前広場.「くまもとアートポリス」のひとつとして,公開コンペが行われた.ロータリーをぐるりと囲むように鉄骨造のスクリーンを挿入し,外側に向かって伸びる屋根を,駅舎からバスやタクシーの乗り場まで連続させることで,緩やかに人と車の空間を分けている.スクリーン歩道側は白く塗装されたスチールプレート,ロータリー側は黒茶色に塗装されたスラブプレート.監理に熊本の建築家,入江雅昭氏が参画している.
KUMAMOTO STATION WEST EXIT SQUARE MITSUHIKO SATO ARCHITECT AND ASSOCIATES
Kumamoto, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
熊本南警察署熊本駅交番 設計 クライン ダイサム アーキテクツ
施工 小田建設所在地 熊本県熊本市
熊本駅東口駅前広場の一角に建つ2階建ての交番.くまもとアートポリスプロジェクトのひとつ.黒の外壁で存在感を薄くした1階のボリュームの上に,白いボリュームを乗せたことで2階が浮遊して見える.2階壁面と,丸く穴の開いたフェンスの内側はグラデーション状に色が塗られている.丸穴からはグラデーションの色だけではなく,空や奥の建物も切り取られた風景として見える.
KUMAMOTO MINAMI POLICE STATION KUMAMOTO-EKI KOBAN KLEIN DYTHAM ARCHITECTURE
Kumamoto, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
白川橋左岸緑地トイレ 設計 デザインヌーブ
施工 富田建設所在地 熊本県熊本市
くまもとアートポリスプロジェクトのひとつとして,熊本駅東側に流れる白川の河川敷整備の一環として計画された公衆トイレ.樹木ユニットの設計はオリジナルプログラムを用いたパラメトリックデザインにより決定.素材は鋳鉄を使い,ランドマークの機能だけでなく構造体としても機能している.
SHIRAKAWA BRIDGE BANK PUBLIC RESTROOM DESIGN NEUOB
Kumamoto, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
熊本駅周辺地域都市空間デザイン 監修 田中智之+星野裕司+原田和典/熊本駅周辺地域都市空間デザイン会議
施工 嶋本建設 鉄建建設 ヒノマル タカムキ建設 他所在地 熊本県熊本市
「熊本駅周辺地域都市空間デザイン会議」(建築,まちづくり,景観等に関する学識経験者や専門家等により構成され,熊本駅前周辺地域のデザインの統一性や長期にわたる一貫性を図りながらまちづくりを進める団体)による計画.緑豊かで機能性が高い「パークステーション」というイメージを通底概念とし,交流広場,二本木口電停・田崎橋電停,城山線(木立の景),サイン計画,水辺広場の設計を行った.
DESIGN OF KUMAMOTO STATION AREA TOMOYUKI TANAKA+YUJI HOSHINO+KAZUNORI HARADA/CONFERENCE FOR DESIGN OF KUMAMOTO STATION AREA
Kumamoto, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
九州歴史資料館 設計 安東直+野原啓司+鎌田裕樹/久米設計・ 三島設計・吉田建築設計事務所 設計業務共同企業体
施工 西松・大石・井樋特定建設工事共同企業体 太陽・内野三特定建設工事共同企業体所在地 福岡県小郡市
弥生時代の集落遺跡である三沢遺跡より見る.低層寄棟の屋根が連なる構成.九州地域の埋蔵品の研究施設および収蔵施設と体験型の資料館機能を併せ持つ.中庭を囲んで回廊形式の平面計画.天井・軒裏は精度の高いハーフPCを採用し,中庭まで張り出す.
KYUSYU HISTORICAL MUSEUM KUME SEKKEI
Hukuoka, Japan
2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
K 設計 中原祐二建築設計事務所
施工 飛島・森特定建設工事共同企業体所在地 鹿児島県鹿児島市
鹿児島県鹿児島市に建つ研修センター兼住宅.張り出した庇は,夏場の日射を遮り,さまざまな影を落とす.また,2階テラスの水盤は夏季の風を冷やし室内に涼しい風を運ぶ.さらに,水盤を設けることで手摺をなくし眺望を遮ることなく室内と鹿児島の風景を繋いでいる.
K YUJI NAKAHARA & ASSOCIATES
Kagoshima, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
大分市坂ノ市市民センター 設計 塩塚隆生アトリエ
施工 ナカノス建設工業所在地 大分県大分市
保健・子育て支援機能を複合した大分市役所の支所.緩やかに折れ曲がるガラスカーテンウォールの奧に, ラーチ合板で覆われた鋼柱がランダムに配置される.壁面が緩やかに折れ曲がり,各場所の機能や必要面積に対応する.ホールに平行して延びる2階ギャラリーの天井部がペントハウスとして立ち上がり,1階から空へと視線が抜ける.
SAKANOICHI CITIZENS’ CENTER TAKAO SHIOTSUKA ATELIE
Oita, Japan
2011

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Maruya gardens 設計 みかんぐみ
施工 清水建設 所在地 鹿児島県鹿児島市
1961年に開業した丸屋デパートを三越の撤退に伴い,テナントビルへとリニューアルしたプロジェクト.耐震改修を基本としながら,増築が重ねられて増えた階段を整理することで床面積を変えずに増床している.各フロアにガーデンと名付けられた,商業区画ではない余白のスペースが設けられており,誰でも利用することができる.壁面は鹿児島の気候に適したアイラトビカズラなどの植栽で緑化されている.
MARUYA GARDENS MIKAN
Kagoshima, Japan
2010