新建築 2011年8月号 用賀十字路の集合住宅
Content
阿佐谷南の集合住宅 HUTCH=谷内田章夫 桜並木の集合住宅+用賀十字路の集合住宅=若松均 多摩平の森住棟ルネッサンス事業 たまむすびテラス=リビタ+ブルースタジオ+プラスニューオフィス プロジェクト: 観月橋団地再生計画=都市再生機構(事業計画)+馬場正尊+DGコミュニケーションズ+星田逸郎 YS BLD.=青木茂 世田谷フラット=苅部寛子+成瀬・猪熊建築設計事務所 Casa Dourada=宮部浩幸 駒沢公園の家=今村水紀+篠原勲 LUZ白金=川辺直哉 kap=駒田剛司+由香 萩塚の長屋=生物建築舎 HOUSING S=藤村龍至 ISANA=ニコ設計室 白蓮居=ラブアーキテクチャー ヤクモアパートメント=白子秀隆+OUVI 上勝町旭町営住宅=神奈川大学曽我部研究室+開建築設計事務所+アトリエ・クー 広州科学城科学技術員宿舎=佐藤総合計画 知粋館=杉浦英一+構造計画研究所 D’グラフォートレイクタウン=日建ハウジングシステム
【建築論壇】 建築ストック再考 ーーリファイニング建築という手法 =青木茂
作品
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
阿佐谷南の集合住宅 HUTCH 設計 谷内田章夫/ワークショップ
施工 辰所在地 東京都杉並区
都内の住宅密集地に建つ鉄筋コンクリート造,21戸の集合住宅.3つの細長い土地を繋げた,雁行する敷地形状に沿って北側に幅員2mの通路を設け,南側に住戸が2棟に分節して建てられている,敷地の東端と北端で道路に接続する.1階には道路に面して,住民共用のフリールームが設けられており,必ずそこを通ってから通路へアクセスする動線計画がなされている.20〜30m
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の小さなユニットで構成.
ASAGAYA APARTMENT HUTCH AKIO YACHIDA / WORKSHOP
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
桜並木の集合住宅 設計 若松均建築設計事務所
施工 ミサワホーム東京所在地 東京都目黒区
都内の角地に建つ地上6階建ての共同住宅.敷地北側にはサクラ並木,東側には緑地が広がる.箱状の7つのボリュームをスラブで繋ぎ,箱と箱の間を共用外部廊下としている.いくつかの箱を組み合わせて1ユニットを形成.箱の単位でボリュームを構成することで,どの部屋も通風や採光を確保できる.
SAKURA APARTMENT HITOSHI WAKAMATSU ARCHITECT AND ASSOCIATES
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
用賀十字路の集合住宅 設計 若松均建築設計事務所
施工 白石建設所在地 東京都世田谷区
都内に建つ鉄筋コンクリート造4階建ての共同住宅.14戸の賃貸住宅が入る.各住戸の距離感を調整する緩衝スペースともなる光庭を通して.採光や通風を確保.光庭は,外部廊下に通常よりも高さを持たせたり,外部廊下や外構に使用される素材を選択し,都市的な要素を内部に引き込んだ空間とした.
YOGA INTERSECTION BLDG. HITOSHI WAKAMATSU ARCHITECT AND ASSOCIATES
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
多摩平の森住棟ルネッサンス事業 たまむすびテラス 設計 リビタ(りえんと多摩平) ブルースタジオ(りえんと多摩平+AURA243多摩平の森) 瀬戸健似+近藤創順/プラスニューオフィス(ゆいま〜る多摩平の森)ランドスケープ オンサイト計画設計事務所
施工 長谷工リフォーム・大和小田急建設
所在地 東京都日野市
都市再生機構による団地再生事業「ルネッサンス計画2」の第1弾.1956年竣工の多摩平団地再生にあたり,2009年に民間から事業者を募集,東電不動産,たなべ物産,コミュニティネットの三事業者が選定され,シェアハウス,菜園・庭付き住宅,高齢者用住宅に改修.15〜20年を賃貸期間として事業者に建物賃貸し,各事業者が活用を行う.
TAMAMUSUBI TERRACE REBITA, BLUE STUDIO, + NEW OFFICE, STUDIO ON SITE
Tokyo, Japan
2011
提供: OpenA 編集: 新建築編集部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
観月橋団地再生計画 事業計画 都市再生機構企画・設計 馬場正尊/OpenA(Aエリア) DGコミュニケーションズ+星田逸郎空間都市研究所(Bエリア)
所在地 京都府京都市
築50年以上の団地を部分的に改修するプロジェクト.一部の撤去予定の棟から,居住者を既存棟に移住させ,540戸から400戸に縮小.また400戸の内,空き家となっている100戸の改修を行う.設計からマーケティングまでを民間業者と協働で行う.
RESIDENTIAL COMPLEX STOCK RENEWAL AT KANGETSUKYO UR + OPEN A + DG COMMUNICATIONS + ITSURO HOSHIDA ARCHITECT’S & URBAN PLANNER’S OFFICE
kyoto, Japan
2012
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
YS BLD. 設計 青木茂建築工房
施工 さとうベネック所在地 東京都港区
東京都港区に立つ設計者の自邸でもある,集合住宅.検査済証がなかった築40年のビルを改修した.躯体の全数調査を行い既存図を復元,既不適格を証明した.竣工後,検査済証を取得し新たな不動産価値を獲得した.
YS BLD. SIGERU AOKI ARCHITECT&ASSOCIATES
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
世田谷フラット 設計 苅部寛子建築設計事務所+成瀬・猪熊建築設計事務所
施工 深澤工務店所在地 東京都世田谷区
東京都世田谷区に立つ,マンションの改修.鉄筋コンクリート壁式構造であったため,既存の壁を取り払うことができなかった一方で,その壁の仕上げを取り払いその痕跡を手がかりに壁の素材を再構成した.
SETAGAYA FLAT KARIBE HIROKO ARCHITECTS+NARUSE INOKUMA ARCHITECTS
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Casa Dourada 設計 宮部浩幸/SPEAC
施工 ヤマキ所在地 東京都目黒区
東京都目黒区の築約30年のマンションのひとユニットの改修.壁を取り払い,ボックスを新設.ボックスには収納やユーティリティなどが納められ,ワンルームを緩やかに分節している.間取りの変更を見据えて,ボックスはフローリングの上に設置.既存の梁はモルタル薄塗り仕上げとした.
CASA DOURADA HIROYUKI MIYABE/SPEAC
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
駒沢公園の家 設計 今村水紀+篠原勲/miCo.
施工 伸栄所在地 東京都世田谷区
東側外観.築約30年の木造家屋の増改築.中央と右側の棟は改築し,既存の壁を一部切り取ることで空間の単位を新たにした.左側の棟は増築.
HOUSE KOMAZAWA PARK MIZUKI IMAMURA+ISAO SHINOHARA/MICO.
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
LUZ白金 設計 川辺直哉建築設計事務所
施工 佐藤秀所在地 東京都港区
東京都港区の準工業地帯に建つ賃貸共同住宅.鉄筋コンクリート造地上5階建てに13戸が入る.地上から屋上まで積層しながら繋がる共用部には家具が置かれ,居室の延長のような場所として使われる.家具のデザインはイノウエインダストリィズ.1日を通して光や風を取り込み,視界の抜けをつくる場となる.
LUZ SHIROKANE NAOYA KAWABE ARCHITECT AND ASSOCIATES
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
kap 設計 駒田剛司+駒田由香/駒田建築設計事務所
施工 平成建設所在地 東京都江戸川区
都内の住宅地に建つ長屋形式の3戸の集合住宅.1,900〜2,300mmの基本スパンで8,400mmの間口を4分割した.構造壁を短スパンにすることによって110mmというスラブ厚さが可能となった.薄いスラブは構造体と,テーブルやキッチンカウンターのような家具を兼ねる.鉄筋コンクリート造,3階建て.
KAP KOMADA TAKESHI + KOMADA YUKA / KOMADA ARDHITECTS’ OFFIC
ETokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
萩塚の長屋 設計 藤野高志/生物建築舎
施工 橋詰工業所在地 群馬県高崎市
群馬県高崎市に建つ,8住戸からなる長屋形式の集合住宅.駐車スペースやテラスのボイドが貫通している.専用の外部空間は内部空間よりも多く,テラスや屋上も個人のスペースとして使われている.
STATIC QUARRY TAKASHI FUJINO/IKIMONO ARCHITECTS
Gunma, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
HOUSING S 設計 藤村龍至建築設計事務所
施工 林田建設所在地 東京都目黒区
公園に面した戸建住宅地に建つ,鉄筋コンクリート造,9戸のワンルーム集合住宅.南面する居室と森を近付けると共に,バルコニーを北側に設けインナーバルコニーとすることによって,通風や採光など,南北に開いた住環境をつくり出している.
HOUSING S RYUJI FUJIMURA ARCHITECTS
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ISANA 設計 ニコ設計室
施工 山縣建設所在地 東京都武蔵野市
オーナー住戸と賃貸6戸からなる長屋.すべてがメゾネットになっており,中庭に開かれる.1階は鉄筋コンクリート造,2階は木造の混構造.中庭にはベンチや庇が設えられ,樹木や専有のテラスに囲まれたコミュニティスペースとなっている.
ISANA NICO ARCHITECTS
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
白蓮居 設計 浅利幸男/ラブアーキテクチャー
施工 仁藤工務店所在地 東京都杉並区
3つの連続するボリュームを持つ,長屋形式の賃貸集合住宅.地盤面が前面道路より約3m高いという敷地条件をふまえ,平均地盤面を調整しながら地階住戸の容積率緩和を適用し最大のボリュームを確保.内階段や外階段を専有面積に算入し,住戸数も確保した.素材の構成やスケールが考慮された室内空間.
HAKURENKYO YUKIO ASARI/LOVE ARCHITECTURE
Tokyo,Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ヤクモアパートメント 設計 白子秀隆建築設計事務所+OUVI
施工 佐藤建工所在地 東京都目黒区
緑道沿いに建つ木造2階建て,4戸の集合住宅.住戸をずらして市松状に配置することで各住戸が北面もしくは南面に庭を持つ.また,対角住戸の庭にもスリット状に光が差し込むよう,庭に面する隣棟壁を傾斜させている.
YAKUMO APARTMENT HIDETAKA SHIRAKO ARCHITECT AND ASSOCIATES + OUVI
Tokyo, Japan
2011
撮影: 中野晃治
photo: KANAGAWA UNIVERSITY SOGABE LABORATORY
上勝町旭町営住宅 基本設計 神奈川大学曽我部研究室 他実施設計 開建築設計事務所+アトリエ・クー 他
施工 もくさん 中尾建設所在地 徳島県勝浦郡上勝町
徳島県勝浦郡上勝町の町営住宅.単身者向けのシングルタイプ(1LDK)が3戸,家族向けのファミリータイプ(3LDK)が4戸の計7戸が棚田を生かした段差のある敷地に建つ.1階は開口を大きく取り,段差や床素材を内外で合わせることで連続し,開放的な半共用部のような場所となる.
KAMIKATSU ASAHI MUNICIPAL HOUSING KANAGAWA UNIVERSITY SOGABE LABORATORY+HARI ARCHITECTS+ATELIER-COO
Tokushima, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
広州科学城科学技術者集合住宅 設計 佐藤総合計画+広東省建築設計研究院
施工 広州房屋開発建設所在地 中華人民共和国広東省広州市
中華人民共和国広東省の省都,広州市に建つ科学城で働く技術員のための宿舎.約40,000m
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の敷地に385戸が入る.9階建ての低層住棟と22階建ての高層住棟から成る.風の通りをよくするため,低層住棟に緑化したボイド(緑化テラス)やピロティ,高層住棟に空中庭園を配置.
GUANGZHOU SCIENCE CITY APARTMENT AXS SATOW+THE ARCHITECTURAL DESIGN &RESEARCH INSTITUTE OF GUANGDONG PROVINCE
Guangdong, China
2010
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
知粋館 設計 杉浦英一建築設計事務所+構造計画研究所
施工 清水建設所在地 東京都杉並区
東京都杉並区に建つ設計者,建主でもある構造計画研究所の社宅である.水平方向と,垂直方向の免震である3次元免震構造で地震の揺れを軽減.直下型地震により発生する垂直方向の揺れに対しても有効な免震となっている.東日本大震災では,横揺れで42%,縦揺れで28%を低減させた.
CHISUI-KAN EIICHI SUGIURA ARCHITECTS & ASSOCIATES+KOZO KEIKAKU ENGINEERING
Tokyo, Japan
2011
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
D’ グラフォートレイクタウン 設計 日建ハウジングシステム
施工 淺沼組所在地 埼玉県越谷市
埼玉県越谷市に建つ,7棟500戸の分譲マンション.大相模調節池の建設と土地区画整理を行う都市計画の一環として計画された.住宅では珍しい太陽熱を利用した住棟セントラル給湯システムを採用,屋上に太陽熱パネルを設置.共用部のボイラーで一括管理するため,給湯器は各住戸に置かない.調節池に通じるキャナルを挟んだ反対側に,132戸の戸建て住宅街区「美環の杜」(住宅特集0909)があり,街区全体をキャナルで冷やされた風が流れる.
D’ GRAFORT LAKETOWN NIKKEN HOUSING SYSTEM
Saitama, Japan
2009