a+u 2024年7月号 特集:ポスト・デジタルの建築 Feature: Post-Digitality in Architecture
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『a+u』7月号は、建築におけるポスト・デジタルの状況を特集する。近年、2010年代以降の時代精神として、デジタル技術が普及し当たり前になった「ポスト・デジタル」と呼ばれる状態が建築実践に変化をもたらしている。そして、現在のテクノロジーとエコロジーがもたらす破壊的変化は、建築家に適応を迫っている。本号では、こうした探求が最も熱心に進められている建築研究教育機関-ロサンゼルスの南カリフォルニア建築大学(SCI-Arc)、ロンドン大学バートレット校、スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH)-に焦点を当てる。これらの教育機関は、最先端技術をカリキュラムや研究課題にとり入れる最前線にあり、新しいアイディアを育み、実践に活かす環境をつくりだしている。本特集号では、これら機関が提供する先進的な研究教育プログラムを掘り下げ、それぞれの分野で限界に挑む建築家やスピンオフ企業の先駆的プロジェクトを紹介する。このレンズを通して、テクノロジーとエコロジーが課す喫緊の課題に向き合い、ポスト・デジタルの状況によって、現在進行形で再定義されていく建築の実践と職能を特集する。(編)
エッセイ:
危機介入への「下仕事」としてのコンピュータライゼーション
木内俊克
SCI-Arc
インタヴュー:境界を探索すること
デイヴィッド・ルイ
EDGEプログラム:
シンセティック・ランドスケープ
アーキテクチュア・テクノロジー
フィクション・アンド・エンターテイメント
ルイ・クライン
アポフェニア
スタジオMMR
「NN_CITY<LA」/インフィニット・レゾリューション
インタヴュー:GANから拡散モデルまで
M・ケイシー・レーム
リアム・ヤング
『プラネット・シティ』/『ザ・グレート・エンデヴァー』
/『ソウル・シティ・マシーン』/『都市の眼に映らない場所』
インタヴュー:ストーリーテリングから建築の実践を再定義する
リアム・ヤング
Lifeforms.io
『ディスカヴァリー』/『プラネット・ガーデン』
インタヴュー:ゲームとワールドメイキング
ダミヤン・ヨバノビッチ
エッセイ:
膨大さの加速による破壊の先に
平野利樹
The Bartlett
B-Proプログラム:
モニュメンタル・ウェイストランド(RC1)
ビデオゲーム・アーバニズム(RC12)
パレイド
デコミッションド・ゲーミファイド/フォリクル
ユー+ピー
「プレイング・ザ・ピクチュアレスク」/『ロンドン・ディベロッパー・ツールキット』
インタヴュー:建築とゲームの交差
デボラ・ロペス、ハディン・チャーベル、サンドラ・ヨウクハナ、ルーク・ピアソン
B-Proプログラム:
リヴィング・アーキテクチュア・ラボ(RC3)
インタヴュー:
建築の自律的エコロジーを構築する
タイソン・ホスマー、オクタヴィアン・ゲオルギウ
AUAR
マイクロ・ファクトリー
インタヴュー:ディスクリートの美学からマイクロ・ファクトリーまで
モリー・クレイプール、ジル・レッツィン、マヌエル・ヒメネス・ガルシア
エッセイ:
生成AI、模倣学習、暗黙知の自動化
マリオ・カルポ
ETH Zürich
インタヴュー:ETH建築技術研究所
マティアス・コーラー
グラマツィオ・コーラー・リサーチ(ETH)
インパクト・プリンティング
インタヴュー:
グラマツィオ・コーラー・リサーチ
ファビオ・グラマツィオ、マティアス・コーラー
ベンジャミン・ディレンバーガー、マイケル・ハンスマイヤー
トル・アルヴァ
インタヴュー:
フォーム・ワークス/形態とパフォーマンス
ベンジャミン・ディレンバーガー
ETHスピンオフ:VAULTED
リップマン・フロア・システム
インタヴュー:
大聖堂の丸天井からコンクリートの円形床まで
フィリップ・ブロック
メテオラ──「豊かさを遊び場に」
インタヴュー:気候としてのAI
ルドガー・ホフェシュタッド
ETHスピンオフ:
SAEKI
MESH
グラヴィス・ロボティクス
インタヴュー:内在する複雑さに向かって
ライアン・ルーク・ジョンズ