新建築 2010年2月臨時増刊 三菱一号館 Double Context 1894-2009 誕生と復元の記録 _
Content
1894年、英国人建築家ジョサイア・コンドルによって設計された「三菱一号館」。わが国最初の近代的オフィスビルであり、ここを起点として「一丁倫敦(いっちょうろんどん)」と呼ばれる煉瓦造のオフィスビル群が丸の内に建設されていきました。戦後の高度経済成長期に一度解体されてしまいますが、2009年、当時と同じ敷地に復元されることとなりました。誕生した明治の時代と復元された現代、ふたつの時代を生きる都市建築「三菱一号館」のすべてをご紹介します。
巻頭対談
都市建築が生き生きするために小林重敬 鈴木博之─丸の内建築年表
─
第一章|chapter 1 Context 1894
ー論考[1] 三菱一号館と丸の内の再生鈴木博之─解体前の三菱第1号館─ワークス・オブ・ジョサイア・コンドル築地訓盲院開拓使物産売捌所上野博物館(東京帝室博物館)岩崎家深川別邸洋館基督教青年会館海軍省庁舎獨逸公使館島津家袖ヶ崎邸(清泉女子大学本館)旧・東京倶楽部コンドル自邸東京復活大聖堂(ニコライ堂)岩崎彌之助高輪邸(開東閣)三井別邸(綱町三井倶楽部)岩崎久彌茅町本邸(旧岩崎邸庭園)諸戸清六邸(六華園)古河虎之助邸(旧古河庭園大谷美術館)岩崎家玉川廟
─
第二章|chapter 2 Context 2009
─
論考[2] 復元への道程丸の内地区の建築群を巡る実感的記録山口廣─ヴィジュアル・オブ・三菱一号館─論考[3] 丸の内の街づくりと建築三菱一号館の復元を通して岩井光男
ー
第三章|chapter 3 Technology
ー
論考[4] ジョサイア・コンドルの業績わが国における西洋建築技術の確立と三菱一号館河東義之─復元根拠図─復元の基本思想歴史的背景/都市・開発の視点/行政との関係から山極裕史─復元の意義と方針について野村和宣─明治の技術と最新テクノロジー清家正樹・鈴木高明─データ・オブ・テクノロジー─復元図─データシート