a+u 2020年3月号 特集:チリの建築──新たなアイデンティティの探求 Architecture in Chile – In Search of a New Identity
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「地の果て」とも評されるチリの素朴で美しい風土をキャンバスに、建築家たちは数々の詩的な建築をつくり上げ、国際的な評価を得てきた。2006年に同国を特集した『a+u』(06:07)や本号でも、「直角の詩のための家」(24~33頁)や「ロバ・ハウス」(44~51頁)など、空想的とも言われる週末住宅を紹介している。一方で、2010年以降、行政や非営利団体などとともに社会的、環境的なテーマにとり組む、新たな潮流も生まれつつある。「ルカの集合住宅」(120~123頁)や「ガブリエラ・ミストラル・文化センター」(138~145頁)などがそれである。序文を寄稿したディエゴ・グラス氏−−建築家、チリ・カトリック大学で教鞭をとる──によると1990年以降のチリ建築史とは、長年にわたる情勢不安で分裂した自国の文化的アイデンティティを、新たに一つとするために模索してきた軌跡でもある、と述べている。本号は、こうしたチリの現在を、自然や都市と呼応した18のプロジェクトを通して紹介する。 (編)
エッセイ:
チリ2.0──1990年以降の建築
ディエゴ・グラス
セバスティアン・イララサバル
カーサ2Y
スミルハン・ラディック
直角の詩のための家
スミルハン・ラディック
プリズム・ハウス+テラス・ルーム
ペソ・フォン・エルリッヒスハウゼン
ロバ・ハウス
マックス・ヌニェス
ガート・ハウス
ギジェルモ・アクーニャ
レベ島
オルトゥサール・ゲバウエル・アーキテクツ
パラフィット・デル・マール・ホテル
カス・セガース・アーキテクツ
風のホテル──ティエッラ・パタゴニア・ホテル
コス、ポリドゥラ、ボランテ、ソト
アタカマ砂漠博物館
ウンドゥラガ・デベス・アーキテクツ
レティロ礼拝堂
エミリオ・マリン、ファン・カルロス・ロペス
デザート・インタープリテーション・センター
マックス・ヌニェス
グラス・ハウス
ウンドゥラガ・デベス・アーキテクツ
ルカの集合住宅
OWARアーキテクツ
キンタ・ノルマルの集合住宅
イスキェルド・レーマン・アーキテクツ
クルズ・デル・スール・ビルディング
クリスティアン・フェルナンデス・アーキテクツ、
ラテラル・アーキテクツ・アンド・デザイン
ガブリエラ・ミストラル文化センター
ホアキン・ベラスコ・ルビオ
ディナマルカ399
セシリア・プガ、パウラ・ベラスコ、アルベルト・モレット
パラシオ・ペレイラ