新建築 2020年3月臨時増刊 つくる・すむ・ひらく「北大路ハウス」 京都の建築学生による新しい公共建築の実験
Content
本号は、2017年12月に竣工した京都大学平田晃久研究室が中心となって設計した、京都の建築学生のシェアハウス「新建築社 北大路ハウス」の記録冊子です。
竣工後2年以上経過した「北大路ハウス」は、住み手の建築学生によってどんどん住みこなされていき、さまざまな分野のイベントが企画・運営され、この場所を拠点として、京都の建築学生同士の繋がりだけでなく、京都のいろいろな文化や人との交流が少しずつ形成されてきています。
本号では、竣工後実際に住みこなされ、使われている様子と、設計・施工のプロセスを、2章構成で紹介。さらに、本誌で2017年2月から12回にわたり、京都にまつわる専門家への学生によるインタビューである連載「京都のちから」も一部抜粋して収録しています。また、本号の編集にあたっては、京都大学平田晃久研究室の学生に協力いただいており、「北大路ハウス」のつくり手であり、住み手であり、使い手である学生の、「北大路ハウス」への想いが存分に表現されています。
新しい価値を生み出すプラットフォームとして期待されるシェアハウスのひとつのモデルとして、また、「つくる・すむ・ひらく」ことが一体化した場所がどのような公共性を持ち得るのか、ご覧いただける1冊です。
1章 ユートピア的実験空間
竣工後2年以上経過した「北大路ハウス」の活動を、「日常」「講演会」「展示」の複数のモードから紹介。実験的な公共空間のあり方を考える。
2章 まだら民主主義の設計プロセス
建築学生によるワークショップや段階的な改修工事を経た「北大路ハウス」の設計プロセスを、日記形式で紹介。