a+u 2008年6月臨時増刊 現代建築家8人の設計戦略と理論の探求 ラファエル・モネオ著
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スペインの建築家,ラファエル・モネオ氏が,同時代の8人の建築家について論評した本です.モネオ氏が序文で「ここ最近,世界で最も影響力があると感じられる建築家たち,または20世紀の最後の25年間に,建築を専攻する学生たちの注目の的だった建築家たち,そして,作品が最もユニークで多くの議論を呼び,たくさんの作品集や解説集が出版され,リサーチが暗黙の了解となったような建築家たちについて研究したいと思っていた」と述べているように,すでに神格化されてしまった建築家ではなく,著者自身が影響を受け,現在も研究が進められている建築家が取り上げられています.また本書の意図として「今日,イデオロギーおよび様式の基準,または単に近年の建築史を編纂した年代記によって建築を分析するのは困難です.……(中略)……伝統的な歴史書に代わる新しい建築史をつくろうと試みたものです.建築家を主役にした同書では,1人1人についての全体的なパノラマの描写と同時に,建築史にたいする新しいアプローチを促してもらえるように意図しました」と述べています.現代建築の進化を考える際にもう一度見直さなければならないジェイムズ・スターリングから始まり,現在最も注目を浴びているヘルツォーグ・アンド・ド・ムロンまで,さまざまな思想,さまざまな建築がわかりやすく解説されています.複雑な現代建築を紐解く新しい指南書として是非お読みください.
目次
日本語版発行に寄せて
序文
ジェイムズ・スターリングヴェンチューリ・アンド・スコット・ブラウン アルド・ロッシ ピーター・アイゼンマンアルヴァロ・シザ フランク・O・ゲーリィ レム・コールハースヘルツォーグ・アンド・ド・ムロン