清家 清 編集: 『清家 清』編集委員会
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建築家・清家清の全貌を伝える作品集. 一九五〇年代、日本が敗戦の痛手から立ち直りきらない、近代主義一辺倒に傾きかけた時代に、日本の風土が持つ香りをしのばせて、清家清は「森博士の家」をはじめ次々と新たな道標を示しました. 本書は、その華々しい初期の仕事のみならず、中期、そして後期の建築家としての円熟を、余すところなく伝えます.その剛胆とも言える架構への意志は晩年に なっても衰えることはなく、自然と抗する意志も、自然と融和する意志も、頑ななほど強いものであったことを、作品の紹介や、論文・評論を通して、読み取っ ていただけるでしょう. それと共に、味わい深い人間像も、コラムや生前を知るさまざまな分野の方々からの寄稿、清家本人による文章の再録などを通じて、読者の皆様の知るところとなります. 本書を通じて清家清像をより身近に感じていただければ幸いです.
(2006年7月刊行)
目次
I つくりながら考える
私の家コンプレックス 私の家
1954, Tokyo
続私の家
1970, Tokyo
倅の家
1990, Tokyo文 =「私の家」考 清家 清
小原流コンプレックス
小原流家元会館
1962, Hyogo
小原流盛花記念館
1962, Hyogo
九重坂の家
1967, Hyogo
小原流芸術参考館
1970, Hyogo II 初期のデザイン
森博士の家
1951, Tokyo
齋藤助教授の家
1952, Tokyo
宮城教授の家
1953, Tokyo
数学者の家
1954, Tokyo
展覧会場デザイン
舞台装置デザイン
III テクノロジーと表現
銀一ストア
1950, Tokyo
九州工業大学記念講堂・事務棟
1960, Kitakyusyu
埼玉県農林会館
1962, Saitama
東京オリンピック選手村メインゲート
1964, Tokyo
乃村工藝社大阪社屋
1965, Osaka
乃村工藝社東京社屋
1966 / 1974, Tokyo
大阪万博 国連館
1970, Osaka
東京工業大学理工学総合研究館計画
1974, Kanagawa
伊豆・三津シーパラダイス
1977, Shizuoka IV 展開/住宅
崖の家
1956, Hyogo
島澤先生の家
1962, Tokyo
沢田画伯の家
1964, Tokyo
久ヶ原の家+続久ヶ原の家
1964 / 1971, Tokyo
千ヶ滝の家
1968, Nagano
東ヶ丘の家+続東ヶ丘の家
1970 / 1973, Tokyo V 展開/非住宅
静清綜合卸センター組合会館
1975, Shizuoka
軽井沢プリンスホテル新館
1982, Nagano
野尻湖プリンスホテル
1984, Nagano
朝倉文夫記念館
1990, Oita
札幌市立高等専門学校
1990 / 1994, Hokkaido 作品解説=藤岡洋保 図面資料 作品50題