ハニカムチューブの建築 編集: HTA研究会発行: 株式会社新建築社
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ハニカムとはミツバチの巣のことです。ミツバチの巣に限らず、六角形の集合体は自然界に広く存在するかたちです。また、20世紀後半には原子配列レベルの六角形の集合体として、円筒状のかたちをしたカーボンナノチューブが発見され話題になりました。ハニカムチューブアーキテクチャーとは、これらのつくり出すかたちに着想を得て、その構成原理を応用して建築をつくろうというものです。免震装置を携えたハニカム状の架構体は、PCでつくることによってそのメリットが大いに発揮されることが構造設計からわかってきました。実物大のピースの構造実験を行い、実際のプロジェクトにおいて詳細検討を図り、着実にハニカムチューブアーキテクチャーは実現へと向かっています。近い将来、皆さんの前に建ち現れることになるでしょう。本書は、そのハニカムチューブアーキテクチャーの発想から、実現への道のりを詳細に綴った建築のドキュメントです。プロジェクトブックとしていち早くお届けします。ぜひご覧下さい。また本書には、気鋭のデザイン集団・アジールデザインによって、銀色の六角形が印刷された透明ケースと、黄色い六角形が印刷された表紙を重ねてハニカム模様をつくるという個性的なパッケージが与えられています。グラフィックとしても注目していただければ幸いです。