メタボリズムの未来都市展 ──戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン
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日本から発信され、世界の建築家やデザイナーに多大な影響を与えた建築運動「メタボリズム」。本書はその思想とビジョンを振り返る世界初の展覧会として、森美術館で開催される「メタボリズムの未来都市展──戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」のカタログです。戦後復興期から1960年代の高度経済成長期への移行期、理想の都市を通じてよりよい社会の創造を目指したメタボリズムは、大きな転換点に直面する現代日本に多くのヒントを与えてくれるはずです。菊竹清訓、槇文彦、黒川紀章など運動の中核をになった建築家と、彼らに大きな影響を与えた丹下健三や磯崎新ら時代をともにした建築家のプロジェクト79点を豊富な写真や図面等で紹介。ビジュアルに楽しめる本としておすすめです。またメタボリズムに関する16の論考、グローバル・メタボリズム・マップ、メタボリズム運動を支えた人びとの相関図と人物紹介、年表、文献紹介、作品リストなど、メタボリズムを理解するための充実した資料集です。
[論考目次]
006|今日におけるメタボリズムの意義と日本の復興、そして未来について
|南條史生010|本展覧会の構成 「メタボリズム連鎖」という「近代の超克」|八束はじめ
—226| 丹下健三のモダニスト都市 小系譜学|クワァン・セン235|寒冷地居住研究と南極昭和基地 浅田孝のカプセル建築原論|豊川斎赫
242|川添登『 新建築』と伝統論争: 日本的悲劇の突破口として|中森康文249|菊竹清訓「 海の上の都市」|今村創平254| 未来は突然にやってくるか?|黒川紀章260|黒川紀章 マスメディア時代の建築家像|南後由和267|槇文彦考 都市と群衆|松下希和271|新たなる「共同体」 大
髙
正人、大谷幸夫の模索した集住のかたち|山名善之276|計画概念を巡る断絶 1960年代の都市プロジェクトを巡って|日埜直彦281|日本万国博覧会 情報化社会の都市の基盤構造|菊池誠287|THINKING THROUGH THE OBJECT=SOCIAL METAMORPHOSE 栄久庵憲司の世界|金子祐介291|粟津潔の「メタボリズム」|及部克人297|関係性としての「環境」 色彩・空間・エンバイロメント|片岡真実302|グローバルの波を受けた建築家たち|太田佳代子
[図版目次] SECTION 1 Birth of Metabolism|メタボリズムの誕生 018|戦中から戦後復興へ040|メタボリズムの誕生 SECTION 2 Era of Metabolism|メタボリズムの時代 062|建築化する都市: メガストラクチャー100|象徴の空間とメタボリズムの建築130|カプセルとコミュニティ SECTION 3 From Space to Environment|空間から環境へ 166|空間から環境へ182|祝祭の空間: 日本万国博覧会 SECTION 4 Global Metabolism|グローバル・メタボリズム —210|グローバル・メタボリズム・マップ307|メタボリズム・クロニクル1945-2010312|メタボリズム運動を支えた人びと 人物相関図313|メタボリズム運動を支えた人びと 人物紹介320|メタボリズムをさらに深く知るための100冊322|作品リスト334|新制作模型・映像リスト