a+u 2005年3月号 ラルフ・アースキン── 創造の軌跡 Ralph Erskine Living Legacy
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表紙: ラルフ・アースキンによるエコロジカル・アークティック・タウン・プロジェクト(1958年)。 ©スウェーデン建築博物館。
特集: ラルフ・アースキン── 創造の軌跡
カレンツ:
ザハ・ハディッドが建築財団新施設を設計
ジェフリー・バワの建築が津波により大被害
サヴィエール・デ・ゲイテル・アーキテクテンが欧州特許庁を設計TOHU(サーカス・アート・シティ)
特集: ラルフ・アースキン ── 創造の軌跡
アースキン建築の真髄は、1963年に完成した当時と変わらぬ姿で、スウェーデン、ドロットニングホルムの自邸とスタジオに表れている。現在90代前半という齢を迎えたアースキンは、今も家族とともにこの家で暮らしており、理知的で人間味あふれるデザインにたいする変わらぬ確信を抱き続けている。事務所は現在、社会的で明快なヴィジョンをもつ建築のあり方に喚起された若い世代のエネルギーで運営されていて、アースキンは隣接したこの事務所と自宅とを絶えず行き来している。アースキンの60年に及ぶ活動の軌跡をたどると、1939年、1人の英国人建築家がスウェーデンを目指した旅へと行きあたる。そしてアースキンはこの国に留まることを決意し、この地で住宅、集合住宅、コミュニティをデザインする。それは、単に「ハウス」を設計するのではなく、住まい手が創造的なプロセスに自ら参加し、生活の中でデザインの灯を絶やさない「ホーム」をつくりあげようとしたことである。今月号ではアースキンの建築家としての活動の幅広い断面を紹介していく。そうした活動は単に歴史化された遺産なのではない。それは過去、未来へとつながる躍動した創造的過程として存在しているのだ。
インタヴュー: ラルフ・アースキン+ケン・タダシ・オオシマ
「60年間のデザインを回顧する」
アースキン自邸
エッセイ: 「ラルフ・アースキンのもとで働くこと」
ジェフリー・デントン
ザ・ボックス(旧自邸)
モリーン邸
ボリアフィエルのスキー・ホテル
エングストロム邸
ガデリウス邸
ノードマルク邸
エッセイ: 「アースキンという存在の重さ」
デニス・シャープ
ストックホルム大学フレスカーティ・キャンパス
図書館・学生会館
体育館
法学部棟
大講堂「アウラ・マーニャ」
エッセイ: 「ラルフ・アースキンの極限環境におけるデザイン──『もう1つのユニヴァース』と未来の建築家への『貴重な遺産』」
オスカル・アレナレス-ヴェルガラ
サンクト・ヨーランス病院の食堂
へーデスンダのアート・センター
エッセイ: 「明日の都市を信じること──都市計画における個人の責任と参加」
ヨハネス・トヴァット
ユットルプの集合住宅
ハンマルビーの集合住宅
バルベーラレンの集合住宅
ニーア・ブルーケットの集合住宅
イェードラオースの集合住宅
ミールステューグベリェットの集合住宅
バイカーの集合住宅
略歴とプロジェクト・リスト