a+u 2006年8月号 木の建築 Wooden Architecture
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表紙: マッティ・サナクセンアホ設計、聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂。 撮影: ユッシ・ティアイネン。
特集: 木の建築
カレンツ:
トロントのウォーターフロント設計競技にウエスト8が勝利
フィエラ・ミラノ近くのタワー型ホテルをドミニク・ペローが設計
ニコラス・グリムショウによるミラノのファッション・アンド・デザイン・ビル
特集: 木の建築
現在の都市を構成している建築のほとんどは、鉄かコンクリートを構造材としている。しかし、鉄とコンクリートが構造として使われ始めてまだ200年も経っていない。それ以前は、木、石、土が使われてきた。今でも小規模な建築であれば、木造が主役の座を守っているといえるだろう。入手しやすく、軽量でありながら強度があり、作業性が高いなど、木の特性を挙げればきりがないが、それだけではなく、材種や育成場所によって木の特性が異なるため、地域のアイデンティティを表現する優れた建築素材にもなっている。また、このような即物的な側面だけではなく、木のもっているあたたかみ、ぬくもり、やすらぎといったものが木の本質をいい表しているのかもしれない。8月号では、教会や展望台など北欧の建築を中心に、木の建築を特集している。木だからこそ表現できた景観との調和、ぬくもりのあるインテリアがそこに見られるだろう。また、ヘルシンキ工科大学で木造建築プログラムを受けもっているペッカ・ヘイッキネン氏に、木の特性についてのエッセイを書いていただいた。
エッセイ: 木の建築について
ペッカ・ヘイッキネン
アンッシ・ラッシラ/ラッシラ・ヒルヴィランミ・アーキテクツ
カルサマキ教会
マッティ・サナクセンアホ
聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂
カリ・ヤルヴィネン・アンド・メルヤ・ニエミネン
ラーヤサロの木の教会
トッド・サンダース&トミー・ウィルヘルムセン
アウルランの展望台
ヴィル・ハラ/ヘルシンキ工科大学木造スタジオ
キュプラ──コルケア島動物園の展望台
ヤルムン/ヴィスネス
スヴァールバル科学センター
アーキテクツ・ベイツ・マーハー
プスティニア
マッカロー・マルヴィン・アーキテクツ
ユニヴァーシティ・カレッジ・ダブリン・ウイルス研究所増築棟
smarch
「ベルンの波」ベルン駅西旅客用歩道橋
マルテ・マルテ・アーキテクテン
ミュージック・キオスク
ホルツボックス
パッサイルの多機能型キャンプ施設
オフィス・アルヒテクティ
ブレッドの住宅の「地下」増築
レイチェル・アミオ・アンド・ヴィンセント・ロンバール
プランシェ・バスの健康センター
ホワイト・アーキテクトゥール
カストラップ・シー・バス
ニルス・ブルーン・アンド・ヘンリック・コーフィセン
北欧水彩美術館
連載: 進化するワークプレイス──第2回オフィス資源の再編──ビジネス・モデルとともに変容するファシリティ
岸本章弘