a+u 2007年11月号 デイヴィッド・アジャイ ──重なり合うインスピレーション David Adjaye - Imbricated Inspiration
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表紙: アジャイ/アソシエイツ設計、ホワイトチャペルのアイディア・ストア。 撮影: アジャイ/アソシエイツ。
特集: デイヴィッド・アジャイ──重なり合うインスピレーション
カレンツ:
BIG/ビャルケ・インゲルスがデンマーク海洋博物館を設計
X-TUがラ・レユニオン島に文明博物館を設計
デイヴィッド・チッパーフィールドが大学病院の再開発設計競技に勝利
インタヴュー: シュテファン・ジーラフ(アウディ・チーフ・デザイナー)
コーポレイト・アイデンティティのデザイン──アウディに見るデザインの方向性
聞き手: 福田陽子
特集: デイヴィッド・アジャイ──重なり合うインスピレーション
デイヴィッド・アジャイは、ロンドンを拠点に活動する若手建築家の1人である。ストイックな印象のいくつかの住宅作品とともに建築メディアに登場し、オラファー・エリアソン、クリス・オフィリなど著名なアーティストとの協働でも知られている。現在はやや大規模の公共建築へとその仕事の幅を広げ、また英国のみならず米国やロシアでもプロジェクトが進んでいる。しかしながら、アジャイについて最も特筆すべき点の1つは、彼がタンザニア生まれの英国人建築家であるということかもしれない。現代建築に関しては、彼はほとんどはじめてのアフリカを出自とする国際的に活躍する建築家のように見える。一方で、多民族文化を有するロンドンにあっても、その活力が建築的に具現化された例は決して多くはない。アジャイは、2つのアイディア・ストア──ビジネス街と貧困地域の両方をかかえる地区での図書館──において、地域コミュニティに着眼し、市場の露天を思わせるような空間を建物内に導いている。また一方で、彼は建築デザインの発想の源として、ガーナの織物、南アフリカの高枕、ルワンダのわらマットなどアフリカの民族工芸品を参照している。本号では、アジャイの最近作、進行中のプロジェクト、彼自身の展覧会を収録した。ピーター・アリソンは、アイディア・ストアを詳細に分析することにより、初期の住宅から現在とり組んでいる様々な公共建築まで、アジャイ建築を貫く連続性に迫っている。
エッセイ: もっと近くに──シリーズとしての建築
ピーター・アリソン
アフリカの工芸品とインスピレーション
ノーベル平和センター
リヴィントン・プレイス
ステファン・ローレンス・センター
『ホライズン』
インタヴュー: デイヴィッド・アジャイに聞く『ホライズン』: 現実と観念の狭間に
コートニー・J・マーティン
ホワイトチャペルのアイディア・ストア
クリスプ・ストリートのアイディア・ストア
ティッセン・ボルネミッサのアート・パヴィリオン
サンクン・ハウス
ロスト・ハウス
ピッチ・ブラックデンバー現代美術館
ウェイクフィールドの市場
モスクワ経営大学スコルコヴォ校