a+u 2023年1月号 特集:ビカミング・フランク・ゲーリー Feature: Becoming Frank Gehry
Content
『a+u』1月号はフランク・ゲーリーによるドローイングを特集し、1960年代から1990年代終わりのビルバオ・グッゲンハイム美術館まで、30年にわたる実作を掲載する。掲載作品はプログラム・素材・形態面で多岐にわたっているものの、ゲスト・エディターのジャン=ルイ・コーエンが描写するように、そこからは「その後数十年ものあいだ辿ることになる、ラディカルな実戦の揺籃となった」作品の芽生えを見てとることができるだろう。本特集ではドローイング・スケッチ・写真をもってエレメント断片化の発見から流動的な連続体への再統合の過程を辿っていく。ここからは形態面での試行とともに、LAの「爆発する」箱から、建物形態面だけでなく事務所の体制--デジタル化とそれにともなう模型中心プロセスへの移行--としても転換点となったビルバオ・グッゲンハイムへと至るまで、ゲーリーがLAで建築家としての足場を探していくさまをも見出せる。
掲載資料の多くは近年目録化・デジタル化されたゲーリー・アーカイヴに依っており、これら初期資料の多くは現在ゲティ学術研究所(GRI)の管理下にある。徹底的な資料保管をこれまで続けてきたゲーリーにとって、アーカイヴィングとは「保存ではなく、常に変化し続ける実務の延長」なのである。 (編)
エッセイ:
フランク・ゲーリーという発明
ジャン=ルイ・コーエン
ルー・ダンジガーのスタジオ兼住居
ジョセフ・マグニン百貨店
ロン・デイヴィスのスタジオ兼住居
フランク&ベルタ・ゲーリー邸
ロヨラ法科大学院
ストラーダ・ノヴィッシマ
ウィントン邸ゲストハウス
ノートン邸
カリフォルニア航空宇宙博物館
チアット/デイ・メイン通りオフィス
シュナーベル邸
ヴィトラ・デザイン・ミュージアム
アメリカン・センター
ビルバオ・グッゲンハイム美術館
エッセイ:
ゲーリーとアーカイヴの実践
メーガン・ムールマンス