a+u 2023年2月号 特集:アックアルキテクタス Feature: HARQUITECTES
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『a+u』2月号はアックアルキテクタスを特集する。スペイン・バルセロナ郊外の町サバデルを拠点とするこの事務所は2000年にバジェス建築学校(現ETSAV-UPC)のクラスメート4名らによって設立された。アックアルキテクタスはカタルーニャの地に根を張りながらプロジェクト各々に深くかかわり、地中海地方の太陽の下で生きることをまさに体現した作品をつくっている。一方でその建築は普遍的な問題意識をも顕現させる。そして素材・構築・都市・環境性能といった側面が一つになり、いかに小規模な作品であろうとある見事な完成形を示している。環境断面図として描かれる図面からはパッシヴ・サーマル・マシーンとして機能するその建物が、構築環境と自然環境を調和させ、快適さを実現するさまが見てとれる。そしてこうしたデザイン戦略は、アンドレア・デプラザズが述べるように「物理的建築性能にとどまることなく、プロジェクトの中で『空間化』『建築化』され、建築のコンセプト・構造・表現まで引き上げられる」。ここに掲載した18作品、9軒の住宅と9軒の公共建築は中外の境界を曖昧なものとする未仕上げの煉瓦造、様々な素材で分節された中間的空間、そして厳しい工業用途にさえも対応し得る自然換気システムを巧みに組み合わせる。近年では、より大規模な教育施設や公共建物にも同様の丁寧かつ総合的な手法でとり組んでおり、こうしてアックアルキテクタスの作品は倫理的な領域までへと高められている。 (編)
エッセイ:
無意識の推進力/時の流れ/責任ある建築/我々のプロジェクト
アックアルキテクタス
学生寮 912
ICTA研究センター 1102
ソーシャル・ハウジング 1737
学校改修 906
クリスタレリアス・プラネル市民センター 1015
リェヤルタト・サントセンカ市民センター 1214
クロ・パシェム・ワイナリー 1507
ハウス 1105
ハウス 1101
ハウス 1311
ハウス 1014
ハウス 1413
ハウス 1522
ハウス 905
ハウス 1616
ハウス 1721
ソーシャル・ハウジング 2104
MACBA現代美術館 2021
エッセイ:
二重の気候(建築の原点回帰)
アンドレア・デプラザズ